主に原発。特に鹿児島。それからみんな。
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藤田祐幸さん。みなさんご存知でしょうか?
今、日本でもっとも信頼出来る反原発の市民科学者の方々、たとえば、小出裕章さん、児玉龍彦さんらと同じく長年原子力に警鐘を鳴らし続けてこられた科学者のお一人です。
慶應義塾大学などで物理学を研究しておられましたが、1979年のスリーマイル島原発事故をきっかけに、市民科学者として、原子力の問題を研究しようと決意され、長崎に移転、農業をされながら、放射能の人体や、環境への影響を研究され、講演などに全国をまわっておられます。
その藤田さんが、今回の向原祥隆さんを応援に薩摩川内市にやってこられました。
実に明快な語り口と、真実味のある的確なお話。
それにしてもどうして藤田さんなどの市民科学者の方達って、お声が良いのでしょう。
講義や講演に慣れている、というのもあるでしょうが、真実を追求する、ごまかしを嫌うといった性格がやはりお声にも出ているのだろうと思います。
さて、藤田さんは石川県珠洲市の原発白紙撤回運動に深くかかわってこられたそうで、今回の知事選に合わせて、選挙のお話をして下さいました。
なんと、投票箱すり替え事件、ということまであったそうで、原発推進業者のなりふり構わなさにア然とします。
そして選挙で街宣をしてたら軽トラが突っ込んできて殺されかかったそうで、そこまでするかという・・・
詳しくはユーチューブを貼っといたので見て下さい。
さいごに、このお話で、わたし、長年のギモンが氷解したところがあります。
なぜ原爆が投下され、爆発した場合、あまりひどくは放射能汚染されないのか?というギモンです。もちろん原爆ぶらぶら病などがあるように、汚染はあるのですが、それでもチェルノブイリやフクイチ周辺のように、この先何十年も人が住めないということはないです。広島や長崎はいまやもう安全に人が暮らしています。
藤田さんは明確に答えを出して下さいました。
まず放出された放射能の量が全然違うこと。原発事故の場合に出る死の灰の量は広島原爆の千倍という圧倒的な量の差。
次に!ここが目からウロコなんですが、原爆は上空で爆発するので、死の灰は上昇気流に乗って成層圏まで達してしまう(キノコ雲ですね)。世界中に散ってしまうから死の灰による爆心地の汚染はあまりない。それよりも爆発時の中性子線により被曝する。そのあとの放射能はあまり残らない。(ただし、その中性子線により放射化した鉄などが発する放射線によっても被曝するそうで、これがあとから被爆地に入った人たちが被曝して原爆ぶらぶら病になった理由なんでしょうね。)
対して原発事故では火事と同じく、地面からガス化した放射性物質が風に乗り、漂って地面に落ち、広がって生態系に蓄積されてゆく。
だから原発事故では原爆よりはるかにはるかに深刻な状況になる。
ということです。
被曝のメカニズムが原爆と原発ではこんなに違うのですね。
ギモンがとけてすっきりしました。が同時に寒気の来るお話ですね。
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